布ドリル
 
 
2020年5月13日水曜日
ポケットティッシュ。
 
この仕事をおそるおそる始めた20数年前から作っています。
といっても今はもう、古いお付き合いになる
湯布院のcafe la rucheさんのご注文で作るのみ。
そもそもの始まりは、単なる端切れ利用でした。
それが、
大量注文を頂いた時、
あるいはフランスから100種類近い布を買って来た直後、
まず一番に
単純で、お世辞にもお洒落とは言い難いこのアイテムを作る事で
布と布の「相性実験」をしていることに気が付きました。
プールに入る前の準備運動のようでもあり
小学生の基本、漢字ドリル、算数ドリルのようでもあり。
 
幸いな事?ではありませんが、
今は時間が許されます。
いつもとは逆の順番で、
中心にくる布を決めてから本体の布を選びましょうドリル。
 
癖のある中近東色の強い柄を選びました。
普段、もしこのあたりの布を中心に選んだ日にゃぁ
ヤマトさんの集荷に間に合いません。
カマルグ地方代表の牛も、好き嫌いの分かれる柄です。
個性ではお互い引かない感じ
アタシは好きヨ。
 
 
 
明るくなりました。
時間に追われるいつもなら
この組み合わせに決めますが
今日はもうひと頑張り。
 
 
柄と柄ですが、仲は悪くなさそう。
アタシは好きヨ。
他には他には....
 
 
あ、椅子の布....
レザンディアンドニームの布は本当に綺麗。
アタシは好きヨ。
 
こんなふうに「アタシは好きヨ」を繰り返し
そしていつも「でもお客さまは!?」に追い越され
個性的なドリル事例は
長い長い後ろ髪を引きながら
わたしの脳内ファイルに消えて行きます。
 
時間さえ許されるのならば一番楽しい作業
それが布ドリル。